ツチアケビ

このページでは、ツチアケビの効能について調べています。

ツチアケビの特徴や効能を調査!

ツチアケビはラン科の植物です。名称から「アケビと関係のある植物なのかな?」と考える人が多いかと思いますが「果実の形状が少し似ている程度」でさほどの類似性はなく、分類も全く異なります。

ツチアケビは特定の菌と共生関係を結び、その菌から栄養を調達するため、光合成を行うための葉を持ちません。そう聞くとかなり特殊な植物、という印象を受けますが、日本の森林や山地には、数多くが自生しているようです。成長すると、赤く印象的な花を咲かせるようになるので、開花期(67月)には多くの目撃情報が伝えられるようになります。

野草名 ツチアケビ
学術名 Galeola septentrionalis
生育地 東アジア
形態 多年草
その他の特徴 「森のソーセージ」と呼ばれる実は、赤く細長い形状です。内部には多くの糖分が含まれますが、同時に苦味も強いため、食用として普及することはありませんでした。

その効能・効果

ツチアケビには、いくつかの効能があることがわかっています。

まず、強壮効果。単に疲労回復に役立つ、という意味ではなく、男性機能を亢進させる強精効果があると考えられています。また甘草とともに摂取することで、性病のひとつである淋病治療にも、効果を発揮するのだとか。さらに利尿効果も高いとされています。

漢方の世界では「土通草」の名称で、乾燥させた実が生薬として取り扱われています。

出典元 中屋彦十郎薬局 http://www.kanpoyaku-nakaya.com/tuchiakebi.html

「Hypocholesterolemic and anti-obesity effects of saponins from Platycodon grandiflorum in hamsters fed atherogenic diets.」より
(訳:アテローム発生飼料を給餌したハムスターにおけるPlatycodon grandiflorumからのサポニンのコレステロール低下作用と抗肥満作用)

ツチアケビには「サポニン」と呼ばれる成分が含まれています。
これは水に溶かしてよくかき混ぜるとまるで石鹸のような泡ができる成分のことなのですが、健康管理にも役立ってくれる効能を持つのが特徴です。

例えば、ハムスターを用いた実験についてご紹介しましょう。
プラチコジン(キキョウに含まれるサポニン)を含有する水性抽出物、または粗サポニン分画を投与して、どのような働きがあるのかを調べました。
実験の結果、プラチコジン介入後に血漿および肝臓中の総コレステロール濃度が13%から28%、および41%~79%減少をするといった大きな変化を見せています。

また、糞便中のコレステロール濃度に関しても2.5倍まで増加したといった結果から、プラチコジンを摂取することによってコレステロールの吸収率が増加したことが証明されています。
つまり、プラチコジンを豊富に含んでいる食事などを取り入れることにより、体内のコレステロール量を低下させる働きが期待できるのです。

血中のコレステロール値を下げるのに役立ってくれるでしょう。

参考:Hypocholesterolemic and anti-obesity effects of saponins from Platycodon grandiflorum in hamsters fed atherogenic diets.

コレステロール値と健康について

そもそもコレステロール値とは何か?というと、体内にある脂肪に似た物質のことで、もし血管壁に蓄積したりすると動脈硬化の原因にもなる非常に厄介なものです。
代表的なのは、悪玉コレステロールと呼ばれるLDL、善玉コレステロールと呼ばれるHDLの2種類で、悪玉コレステロールが増えるとその分、病気のリスクが高くなってしまいます。
悪玉コレステロールが増えすぎた場合には生活習慣の改善だけでは追いつかず、薬物療法なども行わなければならないので、早い段階で対策を取っておきたいですね。

サポニンはコレステロール値の管理にも役立ってくれます。

参考:(PDF)サノフィ株式会社:動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017 改訂のポイント[PDF]

「Anti-atherosclerotic effect of soybean isofalvones and soyasaponins in diabetic rats」より
(訳:糖尿病ラットにおける大豆イソファルボンと大豆サポニンの抗アテローム性動脈硬化作)

糖尿病のラットにイソフラボンと大豆サポニンを含んだ大豆植物化学抽出物を与えることによりどのような影響があるのかを調べた実験があります。

実験の中では、20週間にわたって糖尿病のラットに対して大豆サポニン20g/kgを与えて育てました。その結果、大豆サポニンの成分を摂取していた群は、摂取していなかった分に比べると有意に血中のグルコースやアテローム指数、脂質過酸化といったものが低下することがわかったのです。

この実験により、糖尿病患者も大豆サポニンを取り入れることにより、血漿中のグルコース、アテローム性指標、脂質過酸化といったものを抑制する働きがあるのではないかと考えられています。

参考:Anti-atherosclerotic effect of soybean isofalvones and soyasaponins in diabetic rats

「サポニンと効果と摂取量」より

ツチアケビに含まれているサポニンには他にも実にさまざまな働きがあります。
医療の分野でも取り入れられている成分であるため、効能の優秀さがわかりますね。
代表的な働きについてみていきましょう。

抗酸化作用

体内で発生する活性酸素を除去する働きも持っています。
活性酸素とは、体内を酸化させる働きを持った酸素のことで、たくさん増えてしまうと健康な細胞や遺伝子といったものを攻撃してしまうのです。

この活性酸素を抑える働きを持つのがサポニンに含まれている抗酸化作用で、体内が酸化するのを防ぐ働きが期待できます。

免疫力の向上

サポニンにはナチュラルキラー細胞と呼ばれるリンパ球を活性化させる効能があります。
ナチュラルキラー細胞は免疫機能を司っていることもあり、ウイルスなどから身体を守ってくれるのです。

体調を崩しがちな方にとっても見逃さない働きだといえるでしょう。

肥満の予防

肥満はさまざまな病気のリスクを上げるものではありますが、ダイエットに挑戦しているけれどなかなか効果が出ないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
サポニンには余分な脂肪の蓄積を防ぐためにブドウ糖と脂肪酸が合わさるのを防ぐが効能があります。
これにより脂肪をため込む量が少なくなるため、結果的に肥満の予防に繋がるのです。

参考:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット:サポニンと効果と摂取量

「A plant-derived hydrolysable tannin inhibits CFTR chloride channel: a potential treatment of diarrhea.」より
(訳:植物由来の加水分解性タンニンはCFTR塩化物チャンネルを阻害する:下痢の治療の可能性)

ツチアケビには「タンニン」と呼ばれるものが含まれています。タンニンといえばポリフェノールの一種で、化粧品などにも使われている成分です。

下痢の症状にも働きかけてくれるとして、マウスを用いた実験があります。 実験ではコレラ毒素による下痢症状を抑制できたことが報告されているので、人への働きも期待できますね。

まだまだ研究段階ではありますが、タンニンによる下痢抑制効果が示唆された実験だといえるでしょう。

普段から下痢気味で悩んでいる方にとっても見逃せない成分になりそうです。

参考:A plant-derived hydrolysable tannin inhibits CFTR chloride channel: a potential treatment of diarrhea.

「Induction of uncoupling protein-1 and -3 in brown adipose tissue by kaki-tannin in type 2 diabetic NSY/Hos mice.」より
(訳:2型糖尿病NSY / Hosマウスにおけるカキタンニンによる褐色脂肪組織中の脱共役蛋白質1および3の誘導)

ツチアケビに含まれているタンニンは、脂肪肝の改善にも役立ってくれるのではないかと期待されています。
タンニンは柿の果実に豊富に含まれている成分としても知られており、カキタンニンを用いた実験があるので、こちらについてご紹介しましょう。

実験には2型糖尿病になったマウスを使いました。タンニンを含む餌を8週間与えたところ、糞便中の胆汁酸排泄が2倍になったのです。
更に、血漿コレステロール、トリグリセリドおよびインスリンレベルの上昇を予防するのにも有意に働きました。

脂肪肝も防げたとの結果になっているので、タンニンにはさまざまな効能があることがわかるでしょう。

脂肪肝は食べ過ぎや運動不足などが原因で肝臓に過剰な脂肪がたまってしまった状態です。見た目が細くても脂肪肝の方は多いのですが、さまざまな病気を引き起こす原因の一つでもあるのでしっかり対策を取っていきましょう。

参考:Induction of uncoupling protein-1 and -3 in brown adipose tissue by kaki-tannin in type 2 diabetic NSY/Hos mice.

ツチアケビに含まれる主な成分

ツチアケビには、以下のような成分が含まれています。それぞれの働きについて紹介していきましょう。

サポニン

田七人参などにも含まれる成分として、有名。血中の悪玉コレステロールを低下させる働きがあるほか、強精強壮にも役立つといわれています。

タンニン

ポリフェノールの一種。胃腸の調子を整えてくれるのに役立つほか、高い抗酸化作用で、身体の老化防止をサポートしてくれる成分です。